強靭で弾力性に富んだ切れ味とともに、いかなる硬質材料も短時間で切り落とし、しかも美しい仕上がりの切断面を実現しました。
 また、特長として湿式作業、乾式作業はもちろん、あらゆる材料(金属、非金属)の切断を的確に進めることができます。


▼切断砥石に要求される品位

 ①加工能率 1枚の砥石で短時間にどれだけの量の切断ができるかを表します。
 ②表面粗さ 切断面の粗さ。砥石の粒度に影響されます。
 ③バリ、チッピング 砥石の粒度が粗いほど発生しやすく、加工物によって延びがあるものは“バリ”となり、脆い(もろい)ものは“チッピング”となります。 
 ④寸法精度 切断加工時の抵抗により、歪みや反りが発生してしまいます。砥石の厚みが薄くなるほど発生しやすくなります。 

▼用途


  ①医療用・・・注射針、ニッケルパイプ
  ②調質材料の組織分析、断面試験用の試料切断
  ③IT関連を始めとする電子部品、その他エレクトロニクス用各部品の切断
  ④機械用コレットチャックの溝部分、抵抗磁器体溝付用
  ⑤光学ガラス、セラミック、カーボン、タングステン等の切断


▼切断砥石の選定

 ①砥粒 主にワーク材質に合わせて砥粒を選択します。研削砥石と同じ選定です。
 ②粒度 表面粗さ、バリ、チッピングに合わせて選定します。
 ③結合度 砥石消耗、切れ味に影響します。


 砥石選定は、ワーク材質に対し耐久力、加工能率、表面品位など切断加工に必要な条件の優先順位により、選定内容が変わります。
 例えば、耐久力と加工能率の関係は反対の方向にあります。耐久力を上げる為に結合度を上げると、当然耐久力は良くなり、砥石は減らなくなります。しかし、粒度の脱落が減り新しい切れ刃が出にくいので、目詰まりを起こしやすく切れ味が悪くなります。切断速度を遅くしなければ切れない状態になり、加工能率が悪くなります。
 反対に加工能率良く、切れ味を上げるには、結合度を下げます。簡単に言えば、 「良く切れる砥石はよく減る」 という事です。
 なにかを重視すれば、何かが犠牲になるので、砥石選定の難しいところです。

 切断砥石で最も重要な事は、ワークがまっすぐ切れる事です。ワークに対する砥石選定と、砥石能を最大限に発揮させる条件を合わせることが大事です。


※ご使用について

 付属の検査票と安全の手引きをよく読み、間違った使用をしないでください。
砥石の破損の原因となり、大変危険です。また、加工時の必要以上の負荷は異常消耗や、斜め切りになり砥石が破損します。
 砥石破損での負傷・死亡事例も多数あるため、高速回転で使用する砥石の取り扱いや使用は、正しく安全な知識を身につけ、作業を行ってください。
 作業性・耐久性も大切なことですが、砥石を安全に使用して頂くことが一番大事だと考えています。


標準品

砥 粒 粒  度 結合度 寸  法
120 230x1.2x31.75
255x1.2x31.75
WA 120 230x1.2x31.75
255x1.2x31.75
305x1.2x31.75
305x1.5x31.75
A/WA 80/100 150x0.5x25.4
150x0.7x25.4
150x1.0x25.4
205x0.8x25.4
205x1.0x25.4
※上記以外の砥粒、粒度については、お問い合わせ下さい。


砥石製造範囲


※上記以外の寸法は、お問い合わせ下さい。